浅窓の平常

To the happy (or unhappy) few

◆夜中に起きていると、夜と朝の境界が明瞭であることが理解できる。白み始める空。鳥の声。静かだった世界が急にざわつきはじめる。こんな時間に思い出すのはきまって大学一年の頃だ。その頃は今以上に昼夜逆転が極まっていたので、鳥の声を聞いてから眠りにつくような生活だった。そんな生活だから夜中にとにかくお腹が空いてしまい、吉野家松屋が命綱であった。朝5時まで開いている中華料理屋があって、そこにお世話になることもあった。夜中の4時頃にその中華料理屋に入ると、たいてい貸し切り状態になる。こんな遅くまで開ける意味はあるのか、と思いながら大盛りの天津飯を食らう。そこのお店では天津飯しか頼んだことがない。夜中にあんまり凝った料理をオーダーしても迷惑だろうというのと、あと単純に美味しかったからだ。