浅窓の平常

To the happy (or unhappy) few

とるにたらないもの

◆昔の写真を整理していた。最近はめっきり写真を撮らなくなった。GRの電池もちが悪くなったからというのもあるが、撮る切実さがなくなってきたからだろう。昔は写真を撮るという行為が一つの救いであった。なにもない一日が、写真を撮って見返すことでなにかあった一日になる。今見返すと、ゴミというかガラクタというか忘れ去られたものというか、そういうものばかりを撮っていた。労働するでもなく、学業に励むでもなく、人と関わるでもなく、家に引きこもって日がな惰眠を貪っていた時期。自分がゴミだろうがガラクタだろうが独りだろうが、この被写体がそうであるように、それ相応の輝きがあるんじゃないか。写真を撮る行為は、精一杯の自己肯定だったのだろう。