浅窓の平常

To the happy (or unhappy) few

◆「猫に餌をやるな」と書いてある標識のまさに目の前で老婆が猫に餌を与えていて、それ自体はまあ倫理に悖るものではあるかもしれないが、それでも餌を与えずにはいられない老婆はおそらく相当に寂しいのであろうことが推測される。というのも食物がそこにある限り動物は自分に構ってくれるわけで、街をぶらついているとハトに餌を与えているおじさんなども頻繁に目にする。ハトというのは頭が悪そうな見た目をしている。ハトが居る街にはたいていカラスも居て、そのカラスがいかにも賢しげだから割を食っているのかもしれない。カラスは器用にゴミ袋を突っついて食物を摂る。対してハトは人から貰った餌にありついている印象しかない。