浅窓の平常

To the happy (or unhappy) few

アプリオリ疲れており

◆疲れている。理由は明らかで、出張が多い。馴染みのない電車に乗って、馴染みのない土地に行き、馴染みのない人と話し、飲み、馴染みのないベッドで寝る。まあ、疲れるわな。

◆良くも悪くも、仕事がなければ行ってない場所ばかりだ。先日は酒席の延長戦で、キャバクラというやつに行くことになったが、なんだろう、よくわかりませんでした。ぼおっとしてるうちに、オセロのコマみたいに若い女性たちに囲まれて、さらにぼおっとしていると、あっちから話しかけられた。まあそれが仕事だものな。ここに来た経緯とか出身地とかの話をする。お嬢は俺の生まれ故郷を旅行したようだが、思ってたより面白くなかったらしい。そうですか、としか言いようがない。というか、そこは嘘をついてでもポジティブな方向に持っていくもんじゃないのか。自分ですらそうするんだけど。そこからは、空疎極まりない会話の連続。お互いのリアクションだけはそれなりに大きく、笑ったりはしているものの、余計に空々しさは増し、なんだか落ち着かない。これは、なんなんだ、どう楽しめばいいのかわからない、申し訳なさすらある。最後のほうに、結婚してますか? と聞かれて、結婚してるような見た目に見えますか? って答えてしまったのが、なんか自分の中ですごい引っかかっていて、我ながらいくらなんでも卑屈すぎないかと思う。お嬢の回答は、「見た目じゃ結婚してるかどうか判断つかない」。そうかもしれない。

◆まとめると、あまり楽しくはなかったが、久々に人生の実績を解除する音が聞けて、そういう意味ではよかった。奢りだったし。