浅窓の平常

To the happy (or unhappy) few

相合傘について

 雨に降られながら、近所のスーパーまで夜ご飯を買いに行ってきた。不器用な人間が懸命に自炊したところで、スーパーの四割引の惣菜には勝てないのだ。道中、中年の夫婦が肩を寄せながら、相合傘で歩いているのを見たが、その振る舞いの自然さに感動してしまった。若いカップルにありがちな、どこかぎこちない、ラブラブな雰囲気を演出するための相合傘と違う。それは、雨を避けるという実用に即して、けれど愛も垣間見えるような、そんな凄みを持つ相合傘だった。素直に、羨ましいと思った。