浅窓の平常

To the happy (or unhappy) few

後悔について

 自分は、あまり後悔しない人間だと思っている。だからかは知らないが、後悔しないように生きよう、みたいな人生訓めいたものに対して、なんとなく腑に落ちないものを感じたりもする。後悔というのは、過去の自分の行為に対して、もっといい方法があったのに、と現在の自分が強く思ったときに表出する感情だと思う。もっと言うなら、現在の自分が、過去の自分を責める感情。でも、もっといいやり方があったのに、と思うのはあくまで現在の視点でしかなく、過去の自分にとっては、最善の選択と思って、或いは止むにやまれず、そのやり方を選んだのだろう。過去の自分が、その選択に至るまでにはある種の必然があったのだろうし、それを考えると、よっぽどのことがない限り、過去の自分を責める気にはなれない。